足跡

@vbear00のメモ

2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

苅谷剛彦編(2014)『「地元」の文化力』

『「地元」の文化力』テーマ的にはとてもオモシロイ本なのに、アマゾンレビューにもあったけど、研究者がこの手のテーマを扱おうとすると、どうしていつも学問の皮を被ったエッセイばかりになってしまうのか。— じゃんぬ (@vbear00) 2014, 12月 28 苅谷剛彦…

人間の関係性における音楽=行為・認識・アイデンティティと音楽

関連しあってるが、どう関連して、誰がどう新しいこと言ったのかわからない人々 文化人類学と音楽教育学のなかでの相互参照 John Blacking(1928-1990) How Musical Is Man? (Jessie & John Danz Lectures) 作者: John Blacking 出版社/メーカー: Univ of W…

よむもの

卒論終わったら読むもの Bourdieu Outline of a Theory of Practice Outline of a Theory of Practice (Cambridge Studies in Social and Cultural Anthropology) 作者: Pierre Bourdieu 出版社/メーカー: Cambridge University Press 発売日: 1977/06/02 メ…

Edelmann and Vaisey(2014)"Cultural resources and cultural distinction in networks"

SA

文化的嗜好がソーシャル・ネットワークの形成に与える影響について、これまでは音楽や映画に関して「共通に消費するもの」を媒介にネットワークが形成されるとしたが、「共通に消費しないもの」を媒介にしていることも考えられると、実証的に示した論文|htt…

文献レビュー・データベースリスト

[Research on Cultural Practices] ・Poetics: Journal of Empirical Research on Culture, the Media and the Arts http://www.journals.elsevier.com/poetics/ ・ポピュラー音楽研究 http://www.jaspm.jp/ ・Mind, Culture, and Activity(何のジャーナル…

スペクター&キツセ(1977=1990)『社会問題の構築』

第7章社会問題の自然史を。 パークは、社会学と歴史学の違いについて、社会学は制度に注目すること、そして特定な個々のケースたちを比較することによって、ある現象のタイプを集合的に描写し、そして一般性をもった出来事のシークエンスを析出していくこと…

Becker(1974) "Art As Collective Action"

SA

いまさらながら読んだ。卒論でちゃんと社会学してないせいか、ここにきて社会学熱が来てる感じ。 集合行為として芸術を捉える面ばかりが語られがちだが、ベッカーはこの論文で、複数の人による集合行為を可能にするための convention の存在を重点的に議論し…

宝月誠(2010)「事例研究から仮説構成の可能性」

方法論。シカゴ学派系の、質的調査から仮説構成していく方法論のまとめ。しかしこうして方法論を調べるにつれ、自分が卒論でやったことの不十分さが突きつけられてつらい。 ブルーマーの自然主義的探求:経験的世界のあらゆる資料を集め、事実に基づいて語る…

荒牧草平(2000)「教育機会の格差は減少したか」

方法論の流れということで、日本の階層システム第3巻を見つけたので読んでみる。 本稿のなかで、出身階層・コーホート・中等教育進学/非進学の3つの変数によって対数線型モデルを用いて分析がされている。これを読み解きたいのだが、難しい。対数線型モデ…

秋葉(2009)「エスノメソドロジー研究のパフォーマンス」/赤川(2009)「言説分析は、社会調査の手法たりえるか」

卒論やってて自分の知見を生み出すことの困難さ、質的研究のつらさを痛感したり、修士での研究は実践的なものも求められるのだろうかと考えたり、あるいは、「社会学者が実際にやっていること/やってきたことは何か」の研究プログラムの萌芽を見たりするな…

スメルサー(1988=1996)『社会科学における比較の方法』

計量分析は比較の方法を用いることが当たり前なのに対し、質的分析はそうでないところが、質的研究やる人は気をつけなきゃいけないところかもしれない。クロス表という比較の真髄みたいなものが基本にあるか、QCAのような方法をあえてもってくる必要があるか…

『現代思想 2014年12月号 特集=社会学の行方』

「プロジェクトとしての社会学」4本が価値ある。社会学史・社会調査史の新たな展開が萌芽している。 木村論文、日本における「社会学」の定着において、改良運動との関係があったことが面白い。演劇改良運動とか音楽改良運動とか。「改良」に結びつくきっか…

高橋(2007)「効果的な合唱指導のあり方と指揮者の心構え」/服部(2011)「合唱指導と合唱団育成における理念とキーポイント」

高橋論文は、合唱界・合唱サークルの両雑誌の指導に関する記事をまとめつつ、エリクソンの指導論を導入して、練習メニューを構想している。両雑誌は「組織・運営の項目に該当するものが非常に多い」とされるが、そこには注目されず、あくまで音楽の指導に関…

杉江(2000)「音楽教育の社会的機能に関する一考察」/宮田ほか(2011)「生涯教育としての合唱活動「おかあさんコーラス」

アマチュア合唱団に関するアンケート調査三本。水田ほか(2010)は、あまり研究として注目するところはない。 7:3の法則と、合唱をはじめる動機・やめる動機がポイント。 杉江淑子(2000)「音楽教育の社会的機能に関する一考察 ー音楽活動参加者の構造的…

リー・ミンウェイ(2014)『リー・ミンウェイとその関係』

現代アートにおいて「関係性の美学」と総称されるムーブメントについて、実に勉強になる展示内容。同時に、リー・ミンウェイの作品をみる・関わることで、彼の行為と自分たちの行為には、アートとしての違いはあるのだろうか。あるなら、そのアートを根拠づ…

長木誠司(2010)『戦後の音楽』/戸ノ下達也・横山琢哉(2011)『日本の合唱史』

国家と教育者が指導し、アマチュアが実践するという日本の合唱をつくりあげてきた歴史について。うたごえ運動との関わりまではまだ押さえてない。 戦後の音楽――芸術音楽のポリティクスとポエティクス 作者: 長木誠司 出版社/メーカー: 作品社 発売日: 2010/1…

野宮(2001)「民衆の反乱と社会変動」/井出(2006)「質的データからメカニズムを探る:ブール代数分析」

ふわけん課題文献。レイガン発案のブール代数=アプローチ質的比較分析(QCA)の手法と分析例。質的なカテゴリー化から、因果関係の推測に持ち込める。「社会学の人は本質に持ち込もうとするけどそれはムリ」に対する応答になるのでは。教育工学でも使えると…

ロバート・ステッカー(2010=2013)『分析美学入門』

アマチュアの活動は芸術なのか問題への概念的な検討 およびデューイや鶴見俊輔の「美的経験」とは何かを語るための語彙提供 (追記:2014.12.13) 例のコレ 造形芸術とその他の芸術の存在論的な違い、はロバート・ステッカー『分析美学入門 』http://t.co/B1…

Turino(2008) Music as Social Life

4つの分類ってブルデューの「界」つかってたか Music as Social Life: The Politics of Participation (Chicago Studies in Ethnomusicology) 作者: Thomas Turino 出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr (Tx) 発売日: 2008/10/15 メディア: ペーパーバック …

佐藤俊樹(2006)「近代における組織と公共性」

近代の概念と公共性 (追記:2014.12.6)創発効果への関与可能性と、そのためのリソースの不平等という問題設定できる 公共性/共同体を原理的な矛盾でなく、個々の事例おける選択のためのリソース分布の問題として見て良いような感じを得られた— じゃ (@vbea…

スモール(1998=2011)『ミュージッキング』

さすが人類学畑だけあって、いま読み返してみればアイデアは状況論との親和性に満ちている。 的をしぼった分析は西洋近代のクラシック音楽なので、そちらは必要に応じてという感じだが、むしろインタリュードで開陳されるベイトソンのアイデア、儀礼論のよう…

吉見俊哉・北野圭介(2014)「対談 来るべきカルチュラル・スタディーズのために」

文化批判ってそれをすることが個人攻撃にならないようなものしか添い寝の相手にできないかな— じゃんぬ (@vbear00) December 1, 2014 概念を批判したところで、概念自体が嫌な気になることはないだろう— じゃんぬ (@vbear00) December 1, 2014 コンサルの押…