足跡

@vbear00のメモ

山内・森・安斎(2013)ワークショップデザイン論

そこで、課題設定を「”アンプラグドケータイ”が実現した未来を思い浮かべて具体的な『利用シーン』を考えること」とし、アイデアの拡がりの可能性を残しながらもユーザーの心理や行動を想像せざるを得ない条件を設定した(87)

 生意気に文句だけ言うのが得意な自分は、「未来の○○を考えよう」というワークショップの多くを「未来の話ばかりして現実や過去を知ろうとしない人たち」のように言い、自分では活動もしないのに批判ばかりしていた。でも、ゼミでフリーペーパーを作るとなったとき、ぼくが後輩に言ったのは「このフリーペーパーが現実のものとなったとき、それを手に取った人にどんな風に行動してもらいたいか考えながら、作っていこう」という言葉だった。ワークショップデザイン論に書かれていることと同じである。未来について考えるというのは、サービスやプロダクトが人々にどのように活用されているのかを意識するうえで、適切な課題設定なのであった。それは未来ばかりに目を向けるのではなくて、ユーザー中心のデザイン思考を促すための、仕掛けでもあったのである。それを知らずに、表層的な批判ばかりしていた自分が恥ずかしい。

 

ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ

ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ