足跡

@vbear00のメモ

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『Harvard Business Review 2015年3号 特集=オフィスの生産性』

ビジネス・経営の分野は、アカデミズムと民間が協働で、ひとつのプロジェクトに向かって知識の集積を目指している感じがしてうらやましいと感じる。 Ben Waber(MITメディアラボ研究員, ソシオメトリックソリューションズCEO)のソシオメトリック・バッジや…

Bourdieu(1963)『社会学者のメチエ』

ふわけんに向けて。 ブルデューが動機づけ概念をけっこうやり玉にあげてる(まだ『心を名づけること』読んでない— じゃんぬ (@vbear00) 2015, 2月 27 動機づけは因果的な説明のために用いられるが、(特に回顧的な研究プログラムから動機づけを明らかにする…

Becker(1982)Art Worlds

文化社会学読書会むけ。成城大学『コミュニケーション紀要』に掲載された邦訳を手始めに。ベッカーは芸術家と支援人員の区別を導入しているが、クリストファー・スモールに言わせれば、そういう序列のつけ方は気に食わないとなるところだろう。ベッカーは、…

OECD(2005=2014)『創造的地域づくりと文化』

要約を読んだ限り、ここで文化の効用として述べられていることは、差異の創出・イノベーションか、あるいは社会関係資本の蓄積につながるということである。差異の創出は、創造都市や観光などの議論向きである。そうした文化とは、地域に固有の文化、他の地…

ピケティ(2013=2014)『21世紀の資本』

読書会に向けて。学問的な理解はおいておいて、経済と格差に関する読み物として楽しく読めているから良いのではないか。著者自身もそういう層を意図して書いたと言っているし。経済的な用語の入門にもなっているのがいい。歴史を書くための歴史はつまらない…

相関係数の性質とベクトル

ピアソンの相関係数は共分散を標準偏差の積で割ったものであるのは良いとして、それがもつ良い性格がなぜ生じるのかは理解できていなかった。そのうち、測定単位に影響されないというのは、単位つきで計算してみれば当たり前のことだとわかるので良い。一方…

OECD教育研究革新センター(2010=2013)『学習の本質』

21世紀型スキルの習得を基軸にすえつつ、数十年の蓄積がある学習科学のレビューと実践への接続を目指した本。学習研究への入門書としても有用。 「アセスメントの本質は、生徒が取り組むように求められる活動の認知的な要素を定義することである」(p. 244…

Rosewall(2014) Arts Management

AM

Rosewall の Arts Managemnt は、芸術組織の経営の問題を中心的に扱っていて、しかも、芸術組織による教育という項目がある。 芸術組織による教育 人は生涯を通じて、芸術とさまざまな出会い方をする。少し例を挙げると次のようなことがある。 ・芸術が、職…

音楽の映画

『はじまりのうた』という映画が公開される。音楽をテーマにした映画は結構あって、この前は認知症の音楽療法を扱った『パーソナル・ソング』もあった。研究テーマとしての音楽も面白いが、作品の題材としての音楽も面白い。帰省の折に京都国際漫画ミュージ…

文化芸術に関係する財団

世の中には文化芸術に関係した財団があるのだ ・サントリー文化財団[研究助成もあり] http://www.suntory.co.jp/sfnd/ ・アフィニス文化財団[オーケストラ] http://www.affinis.or.jp/index.html ・スペイン舞踊振興MARUWA財団[スペイン舞踊―フラメンコ…

研究者の姿勢や方法

世の中には先達が残し公開してくれた知恵がたくさんあるのだ。 (2015年版)博士進学が決まったあなたが今すぐに始めるべきこと http://d.hatena.ne.jp/next49/touch/20150201/p4 【突撃!博士課程座談会】池尻良平 × 伏木田稚子 × 安斎勇樹(前編) http://…

『創造的地域づくりと文化』

『学習の本質』を知ってから、OECDの発行物への関心が増している。『学習の本質』は、適切なエビデンスに基づく実証研究のレビューを行っているところが非常に好感がもてるつくりである。ただの白書というよりは、学問の成果と実践を結び付けようとしている…