荒牧草平(2000)「教育機会の格差は減少したか」
方法論の流れということで、日本の階層システム第3巻を見つけたので読んでみる。
本稿のなかで、出身階層・コーホート・中等教育進学/非進学の3つの変数によって対数線型モデルを用いて分析がされている。これを読み解きたいのだが、難しい。対数線型モデルは階層研究では頻出の分析方法らしいが…。
ロジスティック回帰分析とかとはまた別のものらしい。いわゆる「ログリニア」と呼ばれているものと対数線型モデルはいっしょみたい。
説明が非常に長くなりましたが、簡単にまとめると対数線型モデルとは、クロス表の構成変数(とその組合せ)による効果項で各セルの相対度数(の対数)を推定する線型モデルの吟味から、構成変数間の関連を検討するものでした。
普通、重回帰分析や判別分析といった他の多変量解析の線型モデルでは、対数線型モデルでいう構成変数のうちの1つ(あるいはいくつか)が従属変数で、残りが独立変数となっています。しかしここで注意したいのは、対数線型モデルではそれらと違い、セル相対度数(の期待値)が“従属変数”であり、構成変数はいずれも“独立変数“であるという点です。このことからよく、対数線型モデルでは(構成変数のレベルにおいて)独立変数と従属変数を区別しない、といわれます。
そうは言っても、対数線型モデルである構成変数を従属変数に、残りを独立変数に見立てることもできないわけではありません。こうした見立てを行うのがロジット分析です。
http://maple.sub.jp/maple/research/stat/logliner.txt
上の解説ページ読んではみたものの、まだ納得には遠い。太郎丸本の9章・10章が対数線形モデルを扱っているようなのでそれに当たるべきか…。