足跡

@vbear00のメモ

高橋(2007)「効果的な合唱指導のあり方と指揮者の心構え」/服部(2011)「合唱指導と合唱団育成における理念とキーポイント」

高橋論文は、合唱界・合唱サークルの両雑誌の指導に関する記事をまとめつつ、エリクソンの指導論を導入して、練習メニューを構想している。両雑誌は「組織・運営の項目に該当するものが非常に多い」とされるが、そこには注目されず、あくまで音楽の指導に関する議論をしている。むしろ組織運営の話をまとめた研究者はいないのか。そこが気になるわけだが。

服部論文は、論文というか、自身の経験をもとに合唱団育成のアドバイスを述べたもの。「音響的に最善の配置であっても、合唱団運営の事情から変更せざるをえない」ような事例を述べている点で注目される。音楽的な理想と、組織運営の現実のすりあわせとしての合唱団像が浮かび上がって、興味深い。

 

  • 高橋雅子(2007)「効果的な合唱指導のあり方と指揮者の心構え」『研究論叢. 芸術・体育・教育・心理』57: 31-43
  • 服部洋一(2011)「合唱指導と合唱団育成における理念とキーポイント」『琉球大学教育学部音楽科論集』3: 75-135
  • 宮下茂(2001)「発声指導法研究:姿勢と呼吸:若き指導者のための提言」『長崎大学教育学部紀要. 教科教育学』36: 47-58

 

合唱事典

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